彼女の存在

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いま、引っ越しの準備をしている。

モノの整理をしているうちに、彼女からもらった手紙を発見し、読み直した。

そしてふと、今の自分を振り返ってみたら、何ともやるせなく情けない感情が吹き出してくるのを抑えられなくなった。

 

 

彼女が一緒にいてくれるということを当たり前だと思ったことはない。

とは言うものの、そんな特別な存在である彼女を大切にしてきただろうか。

 

当たり前だと思わなかったのは、その当たり前が無くなった時の衝動が怖いからに過ぎなかった。

ただその一点あるのみで、自分の心の平静を守ろうとしていただけなのだった。

 

だから、今まで本気で向き合ったことも大切にしたこともない。

全部がきっと表面的だ。

彼女は気付いている。

心を開いていないことに。

そんな気持ちだから、彼女をひどく傷付けてしまうようなことも平気で口にした。

それでも、自分のことを顧みようとはしなかった。

これが自分で、この自分が嫌ならば好きにしてくれていい。

そんなことばかり言っていた。

 

 

彼女からの手紙を読み直すと、手紙が書かれた当時の日常を絡めたメッセージが綴ってあった。

誕生日、年末、交際1年目・・・

内容が様々にある中で、一貫しているものをひとつ見た。

僕に対する気持ちだった。

 

彼女は、交際し始めの頃からずっと、僕を好きだと伝えてくれてきた。

彼女はとても素直だ。

そして自分の気持ちを、心で伝えてくれる。

 

 

2人で過ごす時間を大切に思い、心から楽しんでくれる。

それに対して、水を刺すようなことをしてしまうのが僕だ。

せっかくのデートで、彼女が涙を流す。

喜びの涙は、一度しか見たことがない。

 

 

この文章を書いている今も、まったく素直になれないでいる。

悲しみを消化するための涙も、出そうで出てこない。

一人きりの部屋にいる時でさえ。

 

彼女と本気で向き合い、この距離を埋めるためにはどうしたら良いのだろう。

彼女を信じる?

彼女のことは信じていると思う。

じゃあ、何が足りないのだろう。

 

彼女は、歩み寄ってきてくれている。

きっとこの文章を読む。

また涙を見ることになるのかもしれない。

その涙をしっかり受け止めることから、向き合っていけたらいいのだろうか。