翠凜堂[suirindou]コーヒーサロン

コーヒーとともに生き始めた人生。興味の膨れるところを、どんどん発信します!!

腹の内

君の中にあるものを、すべて吐き出してみなよ

 

さあ、はやく

 

その声かけに慌てた彼は、急いでその準備をした。

 

右手の人差し指をナイフに変え、自分の胸と腹を、首の根元からヘソにかけて、勢いよく一気に切り裂いた。

 

シャッという音とともに血しぶきが目に映る。

 

それから、なんだかたくさんのものが出てきた。

 

音楽的なもの、小説的なもの、絵画的なもの。

 

これなんか、形を整えてさえあげればちょっとはマシなものになりそうだな・・・

 

見知らぬ紳士が呟く。

 

なぜ、これらを自分の口から、手から、表現しようとしないのだ?

 

彼は答えた。

 

怖いから。